観劇記「ナイスコンプレックス『キスより素敵な手を繋ごう』」

公演名:ナイスコンプレックス「キスより素敵な手を繋ごう」

日時:2021.2.20(土) 19時公演

場所:あうるすぽっと (E列)

出演者:中村誠治郎 早野実紗 竹内心 竹内夢 他

その他:作・演出 キムラ真

 

ナイスコンプレックスさんの「キスより素敵な手を繋ごう」を観てきました。

 

①とにかく温かい

お話は1日しか記憶が保てなくなった夫と下宿を営む妻と子供と下宿に住む住人たちの日常を描いたものです。妻と結婚する前の記憶に戻ってしまった夫が、自分に一目惚れする毎日を何十年も壊さずに守り続けてきた妻。自分のことは忘れてしまったと思っていたけど、夫婦の愛がその日常を超えていく、愛がテーマの作品です。

切ないけど観ると心が温かくなるそんな作品でした。

 

②ストレートプレイの魅力

久しぶりにストレートプレイの舞台を観るのものあって、出演者の皆様の演技に圧倒されました。ミュージカルも好きだけど、ストレートプレイの鬼気迫る掛け合いがとにかくすごかったです。

 

③竹内姉妹

竹内心さんと竹内夢さんの姉妹が姉妹役で出演しています。記憶障害の作家の姉とそれを支える妹。リアル姉妹というのもあって、2人の掛け合いが本当に素晴らしかったです。作中の姉妹愛がすごく、本当に胸に迫るものがありました。竹内姉妹最高です。

 

④複数回観たくなる

今作は、現在の時間軸から始まって、過去に遡っていって、最後にまた現在に戻る作りでした。そのため、舞台冒頭の下宿住人と夫婦たちの掛け合いにとても違和感を覚えました。その違和感が、舞台が進み過去を遡ることによって何が起きたのか知ることによって解消されてきます。そのため、だからのあのシーンでこのセリフなんだって納得できます。理由がわかるとより切ないセリフも多く、過去の出来事を知った上で、もう一回観たくなりました。