観劇記「宝塚歌劇 花組 『アウグストゥスー尊厳ある者ー』・『Cool Beast!!』」
『Cool Beast!!』」
日時:2021.6.5(土) 15時30分公演
場所:東京宝塚劇場 (2階16列)
出演者:柚香光 華優希 瀬戸かずや 凪七瑠海 音くり寿 他
その他:作・演出 田淵大介 藤井大介
本当なら5月1日に星組ロミジュリ行けるはずだったのに緊急事態宣言で吹き飛びました。
その間は有り難いことに配信が充実していたので、星組ロミジュリ、宙組ホテルスビッツラ、宙組夢千鳥、雪組ほんものの魔法使いと観てました。
もうロミジュリは礼真琴・舞空瞳のハイパースペックコンビがすごいし、乳母の有沙瞳さんがすごいのなんの見どころたくさんで生で観たかった。
宙組ホテルスビッツラは新トップ娘役の潤花ちゃんお披露目で新しい宙組が観れたし、
夢千鳥は和希そらさんがオーシャンのライナス坊やのイメージがあったけど、今作ではめっちゃ漢って感じでかっこよかったし、天彩峰里さんの妖艶な演技に度肝を抜かれ、
山吹ひばりさんの彦乃に本当に研3と驚愕して、今後の宙組がとても楽しみになりました。
雪組ほんものの魔法使いは朝美絢さんと縣千さんのコンビニやられました。温かいファンタジーもので、不思議な気持ちになったね。
そんなこんなで、華優希さんと瀬戸かずやさんの退団公演となる本公演。
アウグストゥスは本当に面白かった。
ローマ史は海外ドラマのローマっていうやつを観たっていう知識しかなかったけど、
問題なく楽しめて良かった。
瀬戸かずやさんの野心に満ちたアントニウスに凪七瑠海さんの神秘的なクレオパトラの二人が凄まじかった。柚香光オクタヴィアヌスに華優希ポンペイアの切ない関係も素晴らしかったけど、瀬戸かずやさんと凪七瑠海さんのコンビがすごくて、トップコンビが2組いたかのようでした。
個人的に推してる音くり寿さんは柚香光さんの姉役のオクタヴィアで、これがまた切ない。アントニウスがクレオパトラの元にいったあとも、健気に思い続ける感じが本当にもうねやるせないです。
ローマ史楽しいね。
そしてそして、ショーの『Cool Beast!!』はめちゃめちゃ華やかでかっこよくて大好きになりました。クールとビーストの交互に展開してく感じが対比が効いてて、飽きなく楽しめた。
瀬戸かずやさんが退団っていうのが重なるかのようなナンバーもあり、ポルノグラフティのジョバイロを使ったナンバーは最高にカッコよくて観てて悶えてました。
素晴らしい素晴らしい素晴らしい。
華優希ちゃんはめっちゃ綺麗な衣装着てて、改めて本当に綺麗だなって。
目力の強さが本当に綺麗。
音くり寿さんは、今回のショーでもめちゃウマなお歌を聴かせてくれたし、ダンスも情熱的で本当に好きです。表情も好き。
宝塚を観始めてから、自分はあまり人の顔を覚えるのが苦手みたいで公演を観てても、誰がどこにいるのかわからなくなることがあったのですが、音くり寿さんは観ててすぐにここにいるって気づけるようになれて嬉しかった。
今回は初めて2階の最後尾座席で観たけど、遠くて角度きついのは事実だけど、値段を考えたら全然許容範囲でした。
大千秋楽の配信も観るぞー。
観劇記「ミュージカル ゴヤーGOYAー」
日時:2021.4.17(土) 12時公演
場所:日生劇場 (1階D列)
その他:脚本 G2 演出 鈴木裕美
仙名彩世さんが出演されるということで観てきました。
初の日生劇場ってこともあって楽しかったです。
①スペインのゴヤ
スペイン画家のゴヤの人生をミュージカルで表現した作品で、とても楽しかった。
ゴヤの知識ゼロの状態で観に行ったけど、十分に楽しめました。
ゴヤの人生を当時のスペインやヨーロッパの状況を解説しながら物語が進んでいくからわかりやすくてとても親切な作品でした。つい最近は、同じ時代の雪組のフォルティッシッシモを観ていたので、ゴヤもベートーベンやナポレオンと同時期の人なんだと感慨深かったです。
②アルバ公爵夫人
仙名彩世さんが演じるアルバ公爵夫人は自由奔放でとても美しかったです。
仙名彩世さんの自由に演じる様や綺麗な歌声と観ててワクワクが止まらない。一番、衝撃的だったのがゴヤに再び絵を描かせるために裸婦モデルとなるあのシーン。びっくりしすぎて、心臓止まるかと思った・・・
今作は、他にもセクシーな演出が多くてすごいドキドキしてしまった。思い切った演出するなあって思いました。
③出演者の熱量
今作で出演されている今井翼さんを始めとする皆々様が本当に歌が上手くて耳が幸せでした。山路和弘さんが渋くてかっこよくてたまらなかった。。。
あとは、今作のアンサンブルさんたちがめちゃくちゃすごかったです。民衆から貴族と出番も多くてハードそうなのに揃ったダンスや歌声に感動してしまいました。特に好きなのがゴヤがマドリードから旅立った先の酒場のシーン。あそこは凄すぎて鳥肌が立ちました。
出演者皆さんの熱量がすごくて観ていて本当に楽しい作品でした。
④ゴヤの観た世界
ゴヤは若い頃は野心を抱いた画家で見事に宮廷画家へと上り詰める。でも、歳を経るにつれて、様々な困難を経験して、権力を批判する絵や戦争の悲惨な情景、人の闇を描く作品も描いていく。晩年の黒い絵を描くにいたったゴヤの一端が今作から感じ取ることができたと思います。
今作は、スクリーンに実際のゴヤの絵が映し出されるので、ストーリーと相まって感じるものが多かったです。
観劇記「宝塚歌劇 雪組『fff-フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』」
「シルクロード~盗賊と宝石~」
日時:2021.3.13(土) 11時公演
場所:東京宝塚劇場 (1階6列)
出演者:望海風斗 真彩希帆 彩凪翔 彩風咲奈 朝月希和 他
その他:作・演出 上田久美子・生田大和
望海風斗さん真彩希帆さん彩凪翔さんの退団公演となる本作を観てきました。
初のSS席チケットが取れたのですが、もう最高でした。。。
オペラグラス無しで観れたの初めてでした。
①ベートーベン・ナポレオン・ゲーテ
fffはベートーベンの一生とその苦悩から第九を生み出すまでを描いた作品でした。ただ、単にベートーベンだけではなく、19世紀のヨーロッパの歴史をナポレオンやゲーテとも絡めて描いたものでした。
今作は配役や演出がとても刺激的で良かったです。配役では、ベートベンの望海風斗に次期トップの彩風咲奈がナポレオン、彩凪翔がゲーテとこの3者がもうかっこいいのなんの。コロナ感染防止のためにオーケストラピットでの生演奏が無くなっていますが、そこを使ったベートーベンの登場シーンは本当にびっくりしました。
そして、トップ娘役の真彩希帆さんの役名が謎の女ということで、退団公演で名前のない役ってどうなのって観る前は思っていましたが、今作の真彩希帆さんが本当に美しく素晴らしかった。黒の未亡人風の衣装を纏い、表情に感情があまり表れない役なのですが、色気がすごく、ミステリアスな雰囲気にやられてしまいました。謎の女はベートーベンにしか見えない存在でその正体がベートーベンの苦悩、すなわち運命という。この謎の女を通してベートーベン精神世界を表現したには鳥肌が立ちました。
望海風斗さんと真彩希帆さんの素晴らしい歌声が堪能できて本当に最高でした。
レビューのシルクロードは、盗賊と宝石の物語をシルクロード各地の衣装、東洋・中東・西洋とふんだんに使ったものでした。
もう、色々と各地の民族風の衣装が観れてとても美しかったです。個人的に好きなのは、中国風の衣装をまとったシーンです。あのシーンの衣装はもちろん、音楽がめちゃくちゃカッコよくてしびれました。
望海風斗さんはもうカッコいいのは当たり前なのですが、真彩希帆さんも青を貴重とした衣装に髪と本当に綺麗でこの2人が踊っているのが神々しいのなんの。
③これで最後だけど
望海風斗さんと真彩希帆さんの最後の公演。この2人の良いとこが堪能できる最後にふさわしい公演なんじゃないかと思いました。
これで最後ですが、次期トップコンビの彩風咲奈さんと朝月希和さんもレビューシルクロードでは、そこを意識した演出となっており今後の雪組も良い作品を観せてくれるという期待感があります。
他にも朝美絢さんも物凄くカッコよく、有栖妃華さんもエトワールやそれ以外でも存在感を増してて、本当に今後の雪組も楽しみです。
初めて観た宝塚作品が雪組のファントム(LV)で、それによって宝塚にハマったので、望海風斗さんと真彩希帆さんの退団公演を現地で観れたことは本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
観劇記「ナイスコンプレックス『キスより素敵な手を繋ごう』」
公演名:ナイスコンプレックス「キスより素敵な手を繋ごう」
日時:2021.2.20(土) 19時公演
場所:あうるすぽっと (E列)
その他:作・演出 キムラ真
ナイスコンプレックスさんの「キスより素敵な手を繋ごう」を観てきました。
①とにかく温かい
お話は1日しか記憶が保てなくなった夫と下宿を営む妻と子供と下宿に住む住人たちの日常を描いたものです。妻と結婚する前の記憶に戻ってしまった夫が、自分に一目惚れする毎日を何十年も壊さずに守り続けてきた妻。自分のことは忘れてしまったと思っていたけど、夫婦の愛がその日常を超えていく、愛がテーマの作品です。
切ないけど観ると心が温かくなるそんな作品でした。
②ストレートプレイの魅力
久しぶりにストレートプレイの舞台を観るのものあって、出演者の皆様の演技に圧倒されました。ミュージカルも好きだけど、ストレートプレイの鬼気迫る掛け合いがとにかくすごかったです。
③竹内姉妹
竹内心さんと竹内夢さんの姉妹が姉妹役で出演しています。記憶障害の作家の姉とそれを支える妹。リアル姉妹というのもあって、2人の掛け合いが本当に素晴らしかったです。作中の姉妹愛がすごく、本当に胸に迫るものがありました。竹内姉妹最高です。
④複数回観たくなる
今作は、現在の時間軸から始まって、過去に遡っていって、最後にまた現在に戻る作りでした。そのため、舞台冒頭の下宿住人と夫婦たちの掛け合いにとても違和感を覚えました。その違和感が、舞台が進み過去を遡ることによって何が起きたのか知ることによって解消されてきます。そのため、だからのあのシーンでこのセリフなんだって納得できます。理由がわかるとより切ないセリフも多く、過去の出来事を知った上で、もう一回観たくなりました。
観劇記「宝塚歌劇 花組 『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』ライブ中継」
公演名:宝塚歌劇 花組 「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」ライブ中継
日時:2021.2.6(土) 16時30分公演
場所:
出演者:柚香光 華優希 瀬戸かずや 他
その他:潤色・演出 原田諒
ブロードウェイ名作ミュージカルの宝塚歌劇版ということで、ライブ中継を観に行ってきました。
ガーシュウィン兄弟の曲を使ったコメディミュージカルです。
①笑いすぎてお腹が痛い
いや、もうとにかく笑いました。面白すぎる。
ブロードウェイの名作ミュージカルということもあり完成度が高い原作というのもあるんだと思いますが、花組の皆がもうコメディしてて本当に面白かったです。
チャラ男のジミーを演じる柚香光さんを始め、出演者みんなが笑わせてくるの。
序盤は、ジミーの4回目の結婚相手である、永久輝せあさんのアイリーンのモダンダンス(笑)がもう笑い袋を刺激してきます。永久輝せあさんが娘役をしてるのですが、男役とは思えないくらい線が細くてとても綺麗でした。それでいてかつ、全身を使いコメディしてきます。
話が進むにつれて、ギャング一味のクッキーこと瀬戸かずやさんが本当にすごかったです。存在感がすごく、動作一つ一つが全力でコメディしてくるので、クッキーは本当に好きなキャラでした。
その他にも専科の汝鳥伶さん(や出番は少ないのに最後に笑いをかっさらっていった五峰亜季さん、鞠花ゆめさんに存在感が増してきている音くり寿さん。
もう皆が面白くて、笑顔になれます。
②緩急自在の舞台
コメディ作品というのもあって、コメディシーンの怒涛の展開、セリフ回しや演技が本当に勢いがあって息つく暇もなく笑いの渦に巻き込んできます。
それでも、シリアスシーンに入るとじっくりと観ているものを惹き付けてきて、カッコよくキメるシーンはキメてくるので飽きさせません。
好きなシーンは1幕では、ジミー(柚香光)がアイリーン(永久輝せあ)に前妻との離婚がまだ成立してないのがバレてドタバタするシーン。テンポが良くて最高です。
あとは、熊さん人形と遊ぶ柚香光さんが格好いいのに可愛くて好きです。
2幕は、結婚披露ランチパーティーのシーンです。ここは被せが多くて笑い転げます。
クッキー(瀬戸かずや)の有無を言わせない仕切りにジミーに恋しているメイドビリー(華優希)の嫉妬感を表現した演技が本当に愛おしいです。
③同期娘役
同期娘役の華優希さんと音くり寿さんが今作でも輝いてました。
華優希さんははいからさんが通るでお転婆な紅緒を演じましたが、今作は口の悪いボーイッシュなギャングの少女です。
華優希さんは大人しい少女より、こういった元気というかちょっと癖がある役を演じると本当に上手いなって思います。癖があるけど愛嬌あふれて可愛いんです。
今作のビリーもギャングとして生きていた女の子でジミー(柚香光)と出会うことで初めて恋をする。もうこの恋に落ちていくビリーをとても可愛く演じていて心が暖かくなります。
音くり寿さんも存在感があってよかったです。役は、ジミー(柚香光)の取り巻きガールの一人で、ギャング一味のデューク(飛龍つかさ)を公爵だと信じて恋する女の子です。
デュークを誘惑するシーンが圧巻でした。女豹という言葉がぴったりなセクシー演技で魅力たっぷり。
同期娘役の2人がもう凄いですね。
④明るくハッピーで笑顔になる
今作はとにかくコメディで笑いを起こし観てる人を絶対に笑顔にさせてくれます。
そして、登場人物みんながハッピーに終わる。
ぼく自身が根暗でネガティブなのもあるので、こういった明るくハッピーな作品がやっぱり好きみたいです。
昨今、暗い話題が多いからこそこういったコメディ作品は本当に力強く、そして必要だなって思います。
みんなが笑顔になれるいい作品。
観劇記「TipTapオリジナルミュージカル『Play a Life』」
公演名:TipTapオリジナルミュージカル『Play a Life』
日時:2021.1.23(土) 15時公演
場所:ヒカリエホール (E列)
その他:作・演出 上田一豪 作曲 小澤時史
「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」以来の仙名彩世さんの舞台出演とのことで、
観てきました。演者3人にピアノ・チェロの少人数のミュージカル舞台。
①涙が止まらない
お話は、同じ映画、ロビン・ウィリアムズの「今を生きる」が好きで結婚した、夫(中井智彦)と妻(仙名彩世)と教育実習生(黒沢ともよ)の登場人物が3人の舞台。
夫は俳優を目指していて、妻は小学校の教師であったけど、今は妻は教師を辞めて夫が高校の非常勤講師をしている。その理由がわかったとき・・・
仙名彩世さんが出演しているからと軽い気持ちで観に行ったけど凄く心が暖まる良い作品でした。舞台冒頭での夫と妻の会話が何故か噛み合ってないなぁって違和感があり、その理由がわかった瞬間から涙が止まりませんでした。もうそこからは終わるまでずっと涙が止まらなくて鼻水も出てくるしマスク必須の今で本当に良かった。。
②今を生きる理由
今を生きる理由。これが今作品のテーマであり描かれている。亡くなった妻が世界から消えないために夢を諦め、高校の非常勤講師となった夫。妻の教え子であり、妻のような教師を目指す教育実習生。2人が生きる理由を再認識したときの救済と動き出す時間。
このテーマが本当に今のこの状況と相まってものすごく考えさせられました。生きる理由といのちの価値。今の自分の何もない情けない人生に自分の生きる理由って何なんだろうっていうのと、個人的に小学校の時にとても好きだった先生が急に亡くなってしまった、今作と同じような経験をしていたので、とても感情移入してしまい観劇中に嗚咽が出そうなのを堪えながら大泣きしてしまいました。
③少人数舞台の良さ
今までは出演者が多い舞台しか観たことなかったので、今回の少人数の舞台はとても新鮮でした。出演者一人一人の出てくる時間が自然と長くなるので、感情移入がしやすくとても良かったです。楽器もピアノとチェロだけだけど大満足でした。生演奏はやっぱりいいですね。
出演者の3名も本当に素晴らしかったです。仙名彩世さんは歌が本当に綺麗で、亡くなっている世界で生きている妻の演技が切なくて感動しました。笑顔も凄い好きです。
夫役の中村さんも声量が素晴らしく聴いてて胸に響きました。泣いているシーンでの演技が本当に真に迫るもので圧巻でした。
教育実習生役の黒沢さんも歌が上手く、切ない物語の中において前へ進んでいく希望のような演技がとても良かったです。世界史の授業でのミュージカルナンバーは最高でした。
④まとめ
テーマだけを見ると重い作品の印象がありますが、観終わったあとは切なさと愛おしさで溢れてました。そして、とにかく泣きました。悲しいからではなく切なく愛おしいから。コンパクトだけどとても素晴らしい作品で、『Play a Life』が今までに何回も再演されてきたのは、このテーマが観る人の心に深く刺さるからだと思いました。
観劇記「宝塚歌劇 宙組 アナスタシア」
日時:2021.1.16(土) 15時30分公演
場所:東京宝塚劇場 (1階7列)
出演者:真風涼帆 星風まどか 芹香斗亜 他
その他:潤色・演出 稲葉 太地
2021年の観劇初めでした。
一本物のミュージカル、星風まどかさんの専科移動前の最後の公演。
ロマノフ家の悲劇の史実から生まれたアナスタシア伝説を題材にした作品です。
①とにかく豪華すぎる
一本物のミュージカルとあって、全てが豪華で壮大。舞台セットもロシアにパリと綺麗で観ててとてもワクワクしました。お話もロマノフ家の悲劇から唯一生き残ったアーニャ(星風まどか)が自分を取り戻し、パリへと導いたディミトリ(真風涼帆)への想いに気づく・・・観ててずっとワクワクさせてくれる。衣装もロシアのコサック風だったり本当に綺麗でした。ミュージカルナンバーも豊富で楽しいし、宙組の皆さんの歌が素晴らしかった。
②光と闇
ロシア革命によるロマノフ家の悲劇は血の匂いのする暗い歴史。第一幕では革命によって混乱している暗いロシアが描かれています。一方、第二幕では花の都パリにおけるフィナーレに向けて明るく前へ進む。この対比に惹き込まれました。暗い過去から自分を取り戻し、祖母のマリア、唯一の家族に会いに行く。愛なんだ。
③好きなシーン
1つ目は、第一幕終盤のディミトリ(真風涼帆)・ヴラド(桜木みなと)・アーニャ(星風まどか)の3人がロシアからパリへ向けて出発した列車のシーンが印象に残りました。パリへ向けて新しい生活へのワクワク感、列車のセットを使ったミュージカルナンバーも観てて楽しかったです。
2つ目は、第二幕のパリにおける亡命ロシア人たちの隠れ家であるネヴァクラブ。ここでのミュージカルナンバーが亡命ロシア人たちの抱える祖国へのエネルギッシュな想いが感じられてよかったです。衣装もロシアの伝統衣装風で華やかで綺麗でした。
和希そらさんの娘役も綺麗で、男役の芯?みたいなのも感じられてとても格好良かった。
3つ目は、作中劇で白鳥の湖を観るシーン。ディミトリやアーニャといった主要キャストが観劇をしているシーンなのですが、白鳥の湖を踊っているキャストの方たちが本当にすごくて見入ってしまいました。特にロットバルトを演じた優希しおんさんがキレッキレのバレエを踊っていました。連続回転がとても綺麗で圧巻でした。
④まとめ
今回の「アナスタシア」はもうとにかく素晴らしいの一言。歌、踊り、衣装、舞台セットなどなど全てが高いレベルの作品だと思いました。星風まどかさんの専科移動前最後の公演にふさわしい作品なのではないでしょうか。強く前に進む女性を演じる星風まどかさん格好いいんです。本当にいい作品でした。さいこー。